守るもの

小学2年生の国語の教科書に
『きつねのおきゃくさま』 (あまんきみこ・作)
というお話が載っています。
 
 きつねと出会ったひよこ、あひる、うさぎたちは、やせています。きつ
ねは自分の家で、食事を与え、太らせて、それから食べようと、
ひよこ、あひる、うさぎを、家へ連れて帰り、世話をします。
 ひよこ、あひる、うさぎは、きつねを信頼し、「やさしいお兄ちゃん」「親切なお兄ちゃん」「かみさまみたいなお兄ちゃん」と呼びます。きつねはそういうことばを耳に
するにつれ、しだいに親切に・やさしくすることへの喜びを感じ、心地よい
気持ちにひたるようになっていきます。
 
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 そして、次の場面です。

   ある日。くろくも山のおおかみが下りてきたとさ。
  「こりゃ、うまそうなにおいだねえ。ふんふん、ひよこに、あひるに、うさぎだな。」
  「いや、まだいるぞ。きつねがいるぞ。」
  言うなり、きつねはとび出した。
   きつねの体に、ゆう気がりんりんとわいた。 
   おお、たたかったとも、たたかったとも。
   じつに、じつに、いさましかったぜ。


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 このあと、おおかみは逃げていきます。
 その晩きつねは恥かしそうに笑って息を引取ります。
 ひよことあひるとうさぎは、きつねのためにお墓を作り、
 涙を流します。
 
 深い味わいのある物語です。
 2年生は、何を学び取るのでしょう。
 
 この歳になると、きつねと自分が重なります。
 
 信頼されると、人はやさしくなれる。
 守るものが出来ると、人は強くなれる。
 命を投げ出してでも、守り抜きたいものと出会えたことが、
 幸せなんだ・・・。

 
 子ども達にも、20年後、30年後に、是非読み返してもらいたい物語です。

  
 
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Commented by YU at 2008-07-11 08:44 x
あたたかいお話ですね。
私も、この歳のせいでしょうか・・・
inakibiさんの記事を読んで、涙腺がゆるんでしまっています。
できることなら、オオカミを追い返して、
みんなでいつまでも幸せに暮らすハッピーエンドをのぞんでしまいますが、
きつねが命をかけてまで守り通したからこそ、さらなる感動を呼ぶのでしょうね。
素敵なお話を紹介してくださってありがとうございました。

Commented by ina-kibi at 2008-07-11 15:01
YUさんへ
 
涙腺、緩んでしまいましたか・・・(涙)。
私も、このお話を声を出して読むことができません。
「おお、たたかったともたたかったとも、
 じつにじつにいさましかったぜ。」
のところで、声が詰まってしまうので・・・。

きつねの主役率って、けっこう高いですよね!
みないい味を出していると思います。
 
こちらこそ、この記事を読んでくださって、ありがとうございました。
 
by ina-kibi | 2008-07-06 12:33 | | Comments(2)

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